JUMIAの決算Call(電話会議)の資料が出ました。
その資料を元に、売上げ、EPS,ガイダンスの評価と今後の株価の予想を上昇シナリオ、下落シナリオについてまとめました。
JUMIAの2020 Q3 売上げ、EPS,ガイダンスの評価
売り上げ、利益ともアナリスト予想以下。EPSの提示ないので、EBITDAから判断。
なお、前回決算では、EBITDAのLoss減らす責任あるといっていたが、
これは確かに€-6.3から€-3.4に減っている。
今後の株価の予想についての上昇シナリオ、下落シナリオ
JUMIAでは、経営の状態を監視するパラメータとして、KPI(Key Performance Indicator)を定義してます。このKPIは、バランススコアカードというプロジェクトマネジメントの手法として利用されているものです。
KPI含む主要なパラメータを見てみましょう。
項目 | 数値 | Y to Y伸び率 | 備考 |
Annual Active Consumres(m) | YtoYベースで伸ばしていくガイダンス | ||
2020 Q2 | 6.8 | 40.1% | |
2020 Q3 | 6.7 | 22.8% | |
Orders(m) | |||
2020 Q2 | 6.8 | 8.4% | |
2020 Q3 | 6.6 | -5.0% | |
GMV*(€m) | COVIDでやらかもしれないとのガイダンス | ||
2020 Q2 | 228.3 | - 13.2% | |
2020 Q3 | 187.3 | -28.3% | |
Gross profit(€m) | |||
2020 Q2 | 6.0 | Previous -0.7 | |
2020 Q3 | 6.6 | Previour +0.6 | |
Adjusted EBITDA | *EITDA Loss減らす責任に言及 | ||
2020 Q2 | -32.9 | -26% | |
2020 Q3 | -22.7 | 不明 |
GMV: Gross Marchandise Volume・・・消費者が購入した商品の売り上げ合計額。そのまま利益にはならなく、その照り引き手数料が収益となる。
残念ながら赤字の場所は、前Quaterと比べて良くないところ。
それから資料を見ていて気になったが、前Qの資料(レターとプレゼン資料)と比べると同様の内容が記述されてない事があり、通常それは同じように比べると問題点が明確になるため何か不都合な箇所を目立たせないためにしている印象がある。
もしもそれがなければ、前期のQの内容をそのまま利用できるから。この点は気になる。
コロナによりロックダウンが終わったため、ネットの買い物をしなくなった理由が主因と考えられるが、なかなかこの経営数字はきびしい。
copyright: JUMIA
米国のAmazonと言われるネットの商売を行うマーケットプレースは、これから発展していくと思う。
ただ前回決算でも販売総量は下がっていった。まだ、販売している物の値段が高く、各国の経済成長に応じたレベルになってないと想定する。そうすると、その需要の中では、コスト削減が図れると利益も伸びていくと思うが、資本を武器に多少の利益の犠牲しても米国Amazonのように市場独占を目指すのか。
今回はコロナのロックダウンが終わりネットによる買い物が減ったとしてもユーザ数も減少している。
今回の決算から、株価が上昇していくためには以下が必要と考える。
・ユーザ数の着実な増加
・EBITDAのロスの減少が続くこと。
・売り上げも着実に数期は増加すること。
逆に株価がさらに下落するは以下の要員と考える。
・ユーザ数の減少が続くニュースが出ること。
・売り上げが伸びないニュースが出ること。
補足:Jumiaの決算Call参加所感
( =>は筆者のコメント)
・利益の回復方向が見えているのは商材を携帯電話と電化製品から、ファッション/化粧品等に変更してきているから。=>この点は評価できる。
・製品に関する利益の上昇を一番重要と考えており、改善はしてきている。利益がより確実になったら資源をより投入できるとのこと。
・質問者: Activeなカスタマーがなぜ減ったか?
広告費を減らした。また効率化を目指した。そのため広告に反応していたユーザが離反した模様。
=> 売り上げ不振と、ユーザ数減少という大きな問題に対して、強い対策を聞きたかったが詳細の数字をあげることが多いイメージ。但し、アフリカという国情、つまり支払いや契約履行が西欧や日本と違う事を考えると、長期的な視点で成長を待つしかないだろう。
参考資料は、以下から。
https://investor.jumia.com/events/event-calendar/
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