オプション取引の方法や実績、米国株の個別銘柄について紹介します。なお、投資判断は自己責任でお願いいたします。

Zの米国株・オプション実践ブログ

米国株【SPCE】宇宙旅行銘柄バージンギャラクティックの将来性

宇宙旅行銘柄のバージンギャラクティック【ティッカーシンボル:SPCE】が2019/10/28日にNY市場に上場しました。

米国の株式取引Robinhoodでも人気がある銘柄と聞きました。

将来宇宙旅行に行ってみたい私は、この銘柄の将来性について調査してみました。航空宇宙中業界を長くモニタしていたので、エンジニア視点も含め特有の切り口で解説できていたら幸いです。

 

調査のきっかけ

本銘柄は、マネックス証券のハッチさんのYoutubeビデオで知りました。銘柄自身に興味を持ったのも事実ですが、「Robinhooder」にも人気がある、というのが気になりました。

なぜなら、Robinhooderに人気があると、Optionのプレミア料があがり収益の機会が広がるからです。それから価格もちょっとしたニュースで上昇しやすい傾向があります。

Optionのプレミア料による年利換算をざっと計算してみると、188%です。100%以上ならかなり良いので期待できます。IV(Implied Volatility)も102%であり、期待を集めているのがわかります。

これらの事から調査をしてみる事にしてみました。

 

宇宙旅行の概要

宇宙旅行といっても、SPCEが扱っているのは遠距離の月や火星に行く訳ではなく、かといい、宇宙ステーション(International Space Station(ISS))の軌道がある約300kmまで行く訳ではありません。

サブオービタル(Sub orbital)という、100km位の地球に比較的近い軌道です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Refer: The Conversation"First space tourists will face big risks, as private companies gear up for paid suborbital flights June 11, 2020 10.19pm AEST"

弾丸飛行的ですし、無重量状態になるのも約4分程度と短いです。

「なーんだ、遠くじゃないの?」とか思われるかもしれませんが、宇宙旅行を長年夢見た私が逆になぜこの短時間のフライトに興味があるというと以下の点です。

・遊園地の無重量体験できる乗り物に乗ってもそれなりに怖くてその状態に数日いる事は想像しがたいし、逃げることもできないが、4分程度なら大丈夫と考える。

・飛行機のパイロットの方に聞いても、あるいは自分がテロとかない時代にパイロット席まで行って空を見たが、それでも空と地上を見ると、かなり美しい。パイロットの方もそう言っていた。

・宇宙飛行士の実話などを図書等で読むと、宇宙空間から見る地球はとても美しくて、何時間見ても飽きないという事である。

・自分も天体観測で土星等を見ると何時間見ても飽きない。また、世界/日本の景色を見た自分もNYを夜間に飛行機の上から見た景色は人生で一番の壮観な景色であった。

・値段も手頃(10億円とかかからない)なので、繰り返し数十回飛行した後なら、安全性も確認できているだろう。

よって、1日でない、この4分程度のフライトでも、この高度でも十分楽しめると思えます。一生の記憶に残るでしょう。また、口コミでも広がり人気化するのではないかと予想しています。

 

いくらかかるの?

費用は、25万ドル(約2600万円)かかるとの事です。また申し込みが多いと値段があがる可能性ありますし、確実に権利を入手できるとも言えないかもしれません。

ただ、この額なら、投資で利益をかなりあげれば10億円とかの額ではないので、可能性があると思ってます。

 

ライバル企業

それでは、バージンアトランティック以外のサブオービタルフライトに関わるライバル企業はどこでしょうか?

WORK LIFE CHAOSの以下ブログによると、

会社名 価格 備考
XCORE Aerospace 95,000$ 2017年に倒産。
World View Enterprises 100,000$ バルーンで高度30kmまで。
Virgin Galactic 200,000$ リチャードブランソンが立ち上げた会社。約6分の無重量体験。
Blue Origian 200,000-300,000$ Amazonのベゾスが立ち上げ。高度100km。帰還はパラシュート突きのカプセル

 

https://ruimaeda.com/space-travel-price/

 

 

SPCEのSWOT

紹介したリストで、「バルーンで見る」というのは宇宙旅行っぽくなくないので、私の認識上は除外。また高度も30Kmと低い。もう少し遠くに行きたい。

よって、SPCEの自分視点のライバルは、ベゾスのBlue origin社。ちなみにここの旅行は以下のロケットで打ち上げ、カプセルのパラシュートで帰還し、ロケットはそのまま着陸し再使用するのが最新のフライトの模様。

 

 

Ref: Blue origin website: https://www.blueorigin.com/new-shepard/

これに対して、Virgin Galacticは飛行機相当のもので上空まで持っていき、そして有翼機で上昇する2段構えです。

 

 

 

これらの情報とVirgin Atlacticの会社のHPの情報をもとに、SWOTを纏めてみました。比較対象は、Blue Originです。ともに米国を拠点としているので、エンジニアの入手は航空業界、宇宙業界や他のエンジニア業界から、しやすいです。

 

S(Strength強み)

有翼機の使用のため、ロケットやカプセル技術の万一の爆発等と比べ、制御性能や安全性は高そうである。ブランソンが航空会社を運営しているため、航空機の安全性などの規制を、実務レベルで良く理解しているはずである。また、役員に元、NASAの打ち上げ場Kenedy Space Centerのマネージャ等も配置しており技術把握もできていると考えられる。

W(Weakness弱み)

資金力はベゾスにはかなわないだろう。また従業員も721名で、Blue Originの2500名(2019)に劣る。

実際のエンジニアリングを仕切る人は元NASAの担当ではないと想定するが、その人とチームがどこまで実力があるかが懸念点。

 

 

 

O(Oppotunity機会)

実際の成功が相次ぎ、旅行体験がシェアされると、申し込みが殺到する可能性がある。

T(Threat脅威)

試験などで失敗すると、株価の暴落の恐れがある。

 

この中で、顧客視点で考えるとも、やはり飛行機のようなもので宇宙に行くのと、ロケットで行くのを比較すると、前者の方が安心である事が私の評価するポイントです。

ロケットだと過去爆発事故が起こっています。

Space X社の成功は、宇宙のミッションだけでなく、防衛のミッションでも多数のロケットを打ち上げた経験にもよります。よって見劣れされがちですが、宇宙のミッションだけで信頼性が上がった訳ではないです。ブルーオリジンがそこまでの信頼性を持てるかといえば、ユーザ目線ではやはり怖さがあります。

 

現在の株の状況

現在、2020/12/30のチャートは以下です。

 

 

 

あんまり芳しい状況ではなさそうです。

ただ、株式とは違い、Optionのプレミアムは高いので、仕掛けられると思いますが、タイミングを計る必要があります。

最近のニュースをみると、2020年の飛行試験で失敗し、テスト飛行として宇宙に到達できなかったとの事で暴落してます。ただし、Space-Xでも同様な事はありました。

また、コロナウィルスの関係で活動に困難さがある模様です。

逆にいえば、コロナウィルスが沈静化し、試験に成功すると株価は大きく上昇すると考えられるので、それを期待するなら、仕掛けるのはそれより前でしょう。

オプションを利用すると、高いIVを利用して有利にトレードできるでしょう。

 

まとめ

SPCE(バージンアトランティック)社の業務の将来性について検討してみました。有翼機である事、バックにブランソンが要る事、元NASAの有望なまとめ役がおり、IVも高い事から注目すべき銘柄だと思います。

 

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