オプション取引の方法や実績、米国株の個別銘柄について紹介します。なお、投資判断は自己責任でお願いいたします。

Zの米国株・オプション実践ブログ

米株オプション取引~短期トレードでなぜネイキッドCall売か?

修正 2020/12/02

短期で株価が下がる予想がある時に、通常は、Shortをすると思います。

ここでは、Optionを利用して有利な取引がないか検討しましたのでご紹介します。

 

短期トレードをしたくなった状況

定期的にモニターしている株が限定した数ですがあります。

デジタル銘柄では、CRWD,ZM,ROKU,TWLOです。

CRWD(Crowdstrike)の決算が2020/12/2と迫ってきました。

昨日のZM(Zoom)の決算を見ても、以前からあるように、決算でのサプライズ、つまり私が9月から観測する中では、アナリストの期待に対して+20%以上の結果を出してないと売られることがあります。

2020年12月2日は、CRWD(Crowdstrike)の決算です。

CRWDは現在ポジションを持ってませんが、毎日株価を見て、ニュースとかも過去にポジションを持った時に確認してますし、会社のサイトや動画なども見てきましたので少し様子がわかります。

よって決算を予想したら、株価は恐らく落ちるだろうと思い、まず、Shortをしたくなりました。自分の感覚では、勝率は6-7割です。

また、今回仕掛けることによりさらにCRWDに関する知見も広がると思います。

 

CRWDの決算直後の株価予想

2020/12/01時点のYahoo financeのデータを元に、CRWDの決算を整理してみました。

まず、次の決算は、過去の4つ分のQuaterから外挿して予想しました。

Yahoo newsを最近の物を5-6見てますが、今回の決算範囲で、特に売り上げ、利益が加速的に上がるとという確信的な情報がありませんでしたので、そうしました。

CRWDはヘッジファンドの人気30銘柄には入ってないとの事です。

ただし、Amazonとのコラボレーションで収益が上がる可能性があるとの情報もあります。

 

 

実際、過去の4Qの売り上げデータと今期の外挿値をプロットすると以下の図のように比例的です。割と安定的な成長の印象です。

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、以下の式で、Beat率(決算より良い値になっている率)を計算ししまた。

過去4Qからの外挿値/アナリストの期待(予想)平均 = 1.06

よって、決算自体は、アナリスト期待より良かったとしても、売り上げに関しては、6%予想より良い程度です。20%以上のサプライズがないと株価上昇せず下落するのを観察しているので、下落すると予想しました。

ただ、はずれる事もあるので、リスクも多く取りたくありません。

 

CRWD株価下落に対してどういう戦術がいいか?

最も簡単なことは、CRWD株をShortする事です。

それでは、オプションを使ってより有利な戦術はないか検討してみました。

弱気相場で仕掛けられるのは、

  1. Put Optionの買い
  2. Call Optionの売り
  3. バーチカルベアPUT

です。1が成り立つためには、Implied Volatilityが低い事(割安に買える事を意味)、逆に2の場合には,Implied Volatilityが高い事(高く売れる事を意味)が必要です。

2は現物株を保有してないので、ネイキッド(裸)と呼ばれてます。(損失無限大(株価の上昇が無限大に相当)と言われてますが、数日で決済したら、株価の変動の範囲の損失です。事後に計算例を示します。但し、絶対の安心はないので仕掛ける時は十分時間をかけて対応できる必要か、逆指値を約定とともに入れる必要があります。)

CRWDのIVを期間構造で調べてみました。(IB証券)

これを見ると赤丸の箇所の12/4期限(つまり決算後2日しかない) At the Money(株価と同じ価格帯)のOptionが114%と高いです。

つまり戦術としては、1より2です。

 

 

 

 

ちなみにFirtradeでは、以下の表で読み取ります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あとは、複合ポジションでは、バーチカルベアスプレッドです。これなら利益、損失は一定です。FirstradeのToolなどで確認できます。

以上をもとに、実際の株価が、-5%,-10%, 変化なし、+5%,+10%と変化する場合の、各オプション戦術の利益を計算しました。

前回の決算では、-10%以上落ちていますので、152->115,

115/152 = 25%最大ピークと、最小値で変化してます。よって、ここでは基準として、-10%程度は落ちるだろうとの前提にしました。

 

 

 

 

 

 

 

この表の中で、リウォード(報酬)は、左から最初の黄色の欄です。そして損失であるリスクは、右側の黄色の欄です。

この表には、単純に100株ショートする例も入れてます。オプションは1lot100株単位なので、同じ単位としてます。

そして、リスクリウォードは、

リウォード/リスク

で計算してますが、リスクに対して一番リウォードが良いのは、Call Option売り100株ショートが一番優れていることがわかります。100株ショートとほぼ同様です。

このリスクリウォードは通常、自分は、最低、1.5で2以上は欲しい所ですので、あまりいい値でもありません。

着目するのは、損失100$まで許容とした時には、利益は抑えられますが、Call Option売りの方が利益の範囲が緑色で示したように幅広い事です。

Call売りを株価の153.28$よりも少し上の155$で売った所がミソです。

よって、もし下がらず、ちょっと上がった位なら、それでも利益になるところです。ここがメリットでしょう。

その有利な状況は、以下からもたらされてます。

  • IVが12/4期限だけ高い

これらの売買に有利な状況があるため、当初6-7割と考えていた勝率は、8割以上あると判断しました。

損失を減らすトレードを考慮して今回は、そのCALL Option売りを選択して試すことにしました。

 

まとめ

ネイキッドCallオプションの売りは、危険性もあるため、Firstradeでは実施できません。IB証券では実施できます。リスクと対応を十分考慮する必要があります。

本内容は、Kappaさん等のオプションの図書を読んでないと、少し理解に困難かもしれません。

株をShortするより、「随分と色々やる事があるな~」と思われるかもしれません。

しかし、オプションを利用して、リスク管理をしながら少しでも損失を防ぎ利益をより上げることは楽しい活動だと思って取り組んでいます。

うくまいってもいかなくても結果は、ここに追記していきます。

 

補足:結果

CRWDの決算は、良かったです。自分としては、あまりサプライズではありませんでしたが、前日までにCRWDが株価下げてたためか、時間外取引で161$位まで急伸しました。

株価の動きについては予想を外しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

株価は、時間外取引をあけて、損益に近い160$に来ていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

実際のCall オプションの失効は、明日です。よって本日はまだ少し時間価値があるので時間的価値の分だけオプション価格は高く、オプションを買い戻すのは損失を出す可能性ありましたが、ぎりぎり極小利益が出る所に、場がOpenする前に、指値をしました。

売り値が7.01$でしたで、買戻しは7$未満にしました。

時間外取引で、値が上がると、場が開いてから下落することがあると観察していたからです。すると、オプション価格は以下のチャートのようになり、一瞬落ちたところで約定されてました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ショートをしていたら、約-766$と損失になるところでしたから、極小利益でしたが、損失が出せなかったのは、オプションを利用したためでした。

相場は外しましたが、Call Option売りをIV高い時に仕掛ける有効性も確認できました。

 

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

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